猟盤日記@ディスクユニオン新宿S&B館その2
□Anacostia / Anacostia (♯2090)
ずいぶん前にCD化されたのですが,
ここユニオンでしか買えなかったものですから,
やっと購入できました。
あの名著『甘茶ソウル百科事典』では「穴こすってや」
という,何とも素敵な表現で紹介されている盤。
ご存じの方も多いとは思いますが,彼らの前身はプレジデンツ。
ヴァン・マッコイの秘蔵っ子たちですから,アルバムの全体を覆うのは心地よい横揺れのリズム。
ヴァン・マッコイと聞くと,下世話なくらいにポップな曲調と派手すぎるアレンジが思い浮かびますが,
このアルバムについては適度なポップさが気持ちいいのです。
スピナーズやデルズの曲調を思わせる「Face The Fact」,「What Kind Of Love」,
うっとりするような甘いメロディの「Looking Over My shoulder」と「I Can't Stop Loving Her」。
渋いバリトンとファルセットが絡む,歌謡ソウルの「Words Spoken Softly At Midnight」が最高。
これこそ歌謡ソウルの最高峰と言えるような安っぽさ(←ほめ言葉)ですね。