僕が悪かったのは高望みをしたこと。ミランダはインテリすぎた・・・

*The Collector (1965 英)

何年か前に、モーガン・フリーマン主演で同名の映画があったようだけど、コレは全く別物。『ローマの休日』や『ベン・ハー』で有名なウィリアム・ワイラーが取り組んだサイコ・サスペンス。あらすじはこんなところ。

蝶の収集を生きがいとする若い銀行員フレディ。フットボールの賭で大金を手に入れた彼は、ある日、人里離れた一軒屋を手に入れ、調度品を揃えた。そして蝶の標本を作るためのクロロホルムを用いて、美術学校に通う魅力的なミランダという娘を誘拐し、地下室に監禁する。4週間という約束で奇妙な同居生活が始まるのだが・・・。

何年も前から憧れていた美しい女性を、まるでめずらしい蝶を捕まえてピンで留めるかのように監禁してしまうフレディ。フレディ役のテレンス・スタンプが美男子過ぎるという欠点はあるけれど、”コレクター”の異常な心理をていねいに描いていて、緊迫した2時間があっという間に過ぎていってしまった。

約束の4週間目の最後の日。フレディはあつらえたイブニング・ドレスをミランダに着せて最後の晩餐をする。そこでフレディは彼女にプロポーズをするのだが、異常者とはいえ、こんな悲しいプロポーズの場面は見たことがないほど・・。

今日のタイトルは、映画のラストでフレディが言った言葉。
映画は思わぬ形で終末を迎えます。でも、なんだか女性には歓迎されない映画だろうな。