ブラザー・サン・シスター・ムーン

P5NEO2005-02-23

今日も映画日記です。
今日の映画は12歳の娘に見せてやりたいと思って借りてきたモノ。
フランコ・ゼフィレッリ監督の『ブラザー・サン・シスター・ムーン』【英・伊】(1973)

あらすじはこんなところ。

12世紀のイタリア。裕福な商人の一人息子として何不自由なく育ったフランチェスコ。18歳になったフランチェスコは、 友人たちとともに戦場に出征するが、 熱病に冒され帰ってくる。何週間も生死の境を彷徨ったフランチェスコは、 目覚めると以前とは別人のようになっていた。豊かなる自然の中、 心の耳でキリストの声を聞くようになったのだ。両親から与えられたものを全て捨てたフランチェスコは、 神の子として清貧生活を始める…。
NTT-X STOREのあらすじより引用)

この映画、たぶん中学2年生の頃に水曜ロードショーで見て、感動、感激した映画。
十字軍に関することは歴史の授業で習っていたので、背景についてはほんの少しだけ
わかっていたのだけど、そんな小難しいことは抜きにしても、
主人公の聖フランチェスコの純粋な生き方に触れて、感激したんです。
四半世紀前に一度見たきりですが、フランチェスコがクララの髪を切るシーンの美しさは目に焼き付いていました。


今回久しぶりに見て、まず感じたのは映像の圧倒的な美しさ。
中世ヨーロッパの香りをそのまま残しているアッシジの街というロケ地にも
恵まれているのだと思うが、遠くに広がる山並み、何度もでてくる鮮やかな花畑・・・etc.

それに主人公たちのキャスティングもいい。
フランチェスコ役のグラハム・フォークナーの目の力。クララ役のジュディ・ボウカーの瑞々しい無垢な美しさ。
フランチェスコが屋根の上に登ってヒバリを追うシーンや先述の髪を切るシーンの
美しさは例えようもないほどだ。


で、肝心のストーリーはというと・・・・。
たしかに「所有しないことの幸福感」というテーマには胸打たれるものがあるのだけど、
子供の頃に見たほどの感動を味わうことが出来なかったというのが本当のところ。
20数年たってしまい、この映画に素直に感動できるには汚れてしまったのかも・・・。


だからこそ、今のうちに娘に見せてやりたいと思ってます。
先日紹介した『フォレスト・ガンプ』がアメリカ人によるアメリカ人のための映画だったように、
この『ブラザー・サン・シスター・ムーン』はキリスト教徒によるキリスト教徒のための映画なのだろう。
もちろん、異教徒にも伝わってくるモノがあるのだけど、
キリスト教徒だったらもっと深いところまで感じ取れるのだろう。
娘と妻は毎週日曜日には教会に行くほどの熱心なクリスチャンなのですが、
二人がどんな感想を持つのか楽しみです。



*最後に一言

タイトルソングをはじめとして、音楽はドノヴァンが担当してます。
ただし、制作途中で降板したため、サントラは発売されていないそう。風来坊さん、音源持ってませんか?