賛否両論のフォレスト・ガンプ

P5NEO2005-02-20

今日は久々に映画日記。昨夜見た『フォレスト・ガンプ』のこと。
この映画は公開当時から賛否両論(少なくとも日本では)あったんですよね。

「否」の方の意見の主流はこんなところ。
●「細かいエピソードが重ねられているだけで基本的なストーリーが退屈」
●「ジェニー(フォレストが追い求める女性)がワガママ」
●「知能指数の低い人間を馬鹿にしていて嫌い」
●「主人公が成功する話がうまく行き過ぎ」    など


結論から言うと、私は賛否両論の「賛」の方。
「否」の意見をいちいち反論するつもりはないのですが、
この映画はアメリカ人がアメリカ人のために作った映画だと思うんですよね。
他の国民が揚げ足を取るように細かいところを云々するなんて・・・と言う気がするんです。


映画は'50年代の中頃から'80年代前半まで描かれています。
ジェニーという女性は反戦運動からヒッピーになって、最後はエイズでなくなります。
フォレストの軍での上官だったダン中尉は、両足を失った帰還兵。
二人はこの映画ではあくまでもアメリカの負の部分を具現化しているアイコンに過ぎません。
'70年代後半の映画(「タクシー・ドライバー」など)だったら、悲惨なストーリーに
なりそうな登場人物なんですが、この映画では温かな人物として描かれているんです。


この映画を見たアメリカ人はおそらくこういう感想を持つんじゃないかと勝手に思ってるんです。
アメリカという国はいろんな負の要素を抱えて進んできたんだけど、やっぱりそんなに捨てたもんじゃないな。」って・・・・・。


映画の中でエルヴィスやケネディが登場したり、ウォーターゲート事件ベトナム戦争
扱われ、当時のヒット曲が流されていきます。
映画を見ている中年以上ののアメリカ人は、それぞれのシーンでその頃の自分を思い出すはず。
極東の私でも楽しめたんですから、アメリカ人は諸手をあげて賛成できる映画だと思うんです。


映画の最後の方で、二代目のフォレスト・ガンプ(フォレストとジェニーの息子)がスクールバスに乗り込みます。
映画の最初のシーンと同じなんです(バスの運転手までも同じなところがニクイ)。
もし、30年後に『フォレスト・ガンプ2』というのが作られるとしたら、
2代目のフォレストの一生はどんな映画になるんだろうかって想像しちゃいました。



*最後に一言
たくさん曲がかかったけど、一番気に入ったのは意外にもジャクソン・ブラウンの「Running On Empty」でした。