浜辺の歌 / 畠山美由紀

P5NEO2007-08-10



昨日は人間ドック。
春の定期検診で肝臓と血中脂肪濃度の値が悪かったので
覚悟はしていましたが、
肝臓のγ−GTPの値とコレステロール値が深刻な数値となっておりました。

医者からも食生活の見直しと運動不足を指摘され、
これからは油っこいものを控えなくちゃあな・・と、
考えながら帰宅していたわけです。


そんなときに車に流れていたのが、畠山美由紀の新譜。
ジェシー・ハリスが全面的にプロデュースした『Summer Clouds, Summer Rain』です。
アルバム全体がジェシー・ハリスのギターと彼女のヴォーカルだけで構成されています。
加えて、彼女の歌い方もいつもに比べて抑え気味で、ささやくように歌う部分が多くて、
(今はヘッドホンで聴いていることもあって)耳元で私のためだけに歌っているような錯覚を起こすほど。


聴き始めた最初の数回は、地味なつくりゆえに、物足りない気もしたのですが、
何回も聴いていると(特にヘッドホンで)、その印象が変化していくのです。

諧謔ささえ感じさせる軽やかな「Universo Ao Meu Redo
歌詞の哀しさを伝えてくれるカントリー・ワルツ「I'm So Lonesome I Could Cry」
やわらかく包み込んでくれるような肌触りの「あなたみたい」
原曲の面影がどこにもないくらいにしっとりとした「Wonderin'」ニール・ヤング作)・・・


薄い味つけでありながら、奥深いダシが胃にしみ込んでいくように
1曲1曲が違った表情を見せて、実に味わい深い懐石料理のようなのです。
特に「浜辺の歌」の歌い回しは絶品の味。
今朝の車中で、娘が「この人の歌、巧いねぇ。」って、ビックリしたほどですから。
ダブル・フェイマス時代の「夜来香」と双璧の名唱ですね。


派手なアレンジは施されてなくて(冨田恵一の時と対称的)、
なんだか胃に優しい音楽。
にごった血をサラサラにしてくれそうな透明感のある音楽とでも言いましょうか・・。
まさに今の自分にぴったりなんです。